2010年6月16日水曜日

レストラン La Tiendecita

新里さん夫婦

異国の雰囲気?

外見。。。一見、何屋さん?

パパ・ラ・ワンカイーナ

セビーチェ

“La Tiendecita”とは小さいお店という意味だ。お店のママは、「お店は小さいけど、心はすごく大きいのよ」とラティーノス(ラティーナス)特有の無邪気でユーモアたっぷりな決まり文句で自らの店を語った。 

 かつては城下町として栄え、今では古い町並みが観光地として賑わう川越中心部からやや離れた国道沿いで、異国の料理を持て成す小さな食堂は、ラテンアメリカによくある、観光地で観光客のおこぼれをもらうかのごとく立地する食堂を彷彿させる。

不夜城の巨大都市メキシコ連邦区の歓楽街の隅で。世界的に有名なリゾート、カンクンのホテルエリアの端で。ペルー沿岸の草の根一本すら生えない砂漠のハイウェイの片隅で。雑木林に覆われたアンデス山中のマチュピチュとクスコを繋ぐ鉄道の小さな駅の隣で。世界最大の塩の湖ウユニ湖に近接する小さなまちで。

 こういう所に位置する食堂の多くは、観光客をメインターゲットに据えた、一流のサービスを持て成してくれるレストランではない。安い料金で腹いっぱいに食べられ、友達感覚のフレンドリーな接客で持て成してくれ、一般家庭のガレージやリビングにイスとテーブルを並べた佇まいという性格を持つ。

観光地プライスに嫌気が差したバックパッカ-が、やっと懐に合った食堂を探し当てるのか如く、蔵造りのまち並みを売りに、歴史に富んだまちとして知られる埼玉県川越市の国道沿いという立地は日本人にとって奇妙めいた関心を引くかもしれない。

メニューは代表的なペルー料理が中心だ。パパ・ラ・ワンカイーナ、ロモ・サルタード、アヒ・デ・ガジーナ、セビーチェ。

私はこの日、ビーチェを味わった。セビーチェとは魚介類のサラダのことである。小さくカットした魚介類と、みじん切りにしたたまねぎ、コリアンダー、ニンニクをレモン付けにし、塩とペルー唐辛子アヒで味付けした料理。酸っぱくて辛いマリネを2種類のコーンで味を和らげる。

スペイン語圏の中南米で広く食べられている料理であるが、本場はペルーのコスタ地域。(リマなどの海岸沿い)
 そのためペルーのセビーチェは、スイートコーンに、乾燥とうもろこしを揚げたCanchaというペルー独自のおつまみと、サツマイモが添えられる。
メキシコのセビーチェはカップに入れられ、タバスコで味付けされ、クラッカーが添えられるのと大きな違いがある。

ペルーのセビーチェはペルー原産の材料がふんだんにつかわれているのだ。魚介類は海岸で捕れ、乾燥とうもろこしやサツマイモはアンデス山脈原産のものだ。海岸と山岳とジャングルという3つの全く異なる地形を持つペルーならではの料理だ。

la tiendecitaのセビーチェは綺麗な盛り付けだ。コーンが二種類とジャガイモが魚介類に添えられている。口に入れた瞬間に広がるコリアンダーとレモンの酸味をコーンで和らげつつ、軟らかい海鮮物とシャキシャキしたコーンの食感を楽しめるようにできている。
コーンは完璧であるが、魚の鮮度に頼る料理であるので、港を持つリマで食べるものとは程遠い味わいであり、食堂ならではのご愛嬌な味わいであるのが惜しい。

ペルーのビールクスケーニャが400円、クリスタルが500円と格安なので、こちらも合わせて飲むといい。クスケーニャはモンドセレクションで3年連続金賞を受賞し、世界で最も美味いビールと言われている。
ペルーのクスコで醸造され、大麦100%、世界で最も上質なポップ、ザ-ツが使用されている。

あらたまったレストランより気軽に安く、たまには変わった料理を食べたいという人に最適な店だ。
お店のお母さん、お父さんは沖縄系ペルー人でたまに讃岐そばのメニューもあるのが面白い。





セビーチェ            1000円
パパ・ア・ラ・ワンカイーナ    600円
インカコーラ1.5L        500円
ランチセット            850円 


***** お店の情報 *****
「La Tiencecita」
住所  : 埼玉県川越市脇田新町15-8
電話  : 049-242-0755
営業時間:12:00:~23:00

地図

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